トランペット/イエルーン・ベルワルツ
ベルギー出身のイエルーン・ベルワルツは、全ての音楽に対して境界を越えた愛情を注ぎ、その卓越した技術力と繊細な音楽性でバロックから現代音楽、ジャズまで及ぶ広いレパートリーを操る稀有な存在のトランペット奏者である。アラン・ギルバート、準・メルクル、マティアス・ピンチャーなど著名指揮者、NHK交響楽団、ウィーン交響楽団、ハングルク北ドイツ放送交響楽団など世界的オーケストラと協演。シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、武生国際音楽祭など世界中の音楽祭に招聘されている。現代音楽を意欲的に取り上げ、細川俊夫作曲トランペット協奏曲第2番「霧の中で」、フランチェスコ・フィリデイ作曲「Carnevale」など世界初演も多い。これまでに、サラプーティア・ブラスと収録した「Signals from Heaven」の他、アレクサンドル・メルニコフと共演したパウル・ヒンデミット作曲のソナタ、テオドール・クルレンツィス指揮マーラー室内管弦楽団との協演によるドミートリイ・ショスタコーヴィチ作曲のピアノ協奏曲第1番、ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団との協演による細川俊夫作曲の「旅VII」など録音も多数。カールスルーエ音楽大学で名手ラインホルト・フリードリヒ氏に師事、ゲント王立音楽院でジャズボーカルを学ぶという多才な一面を持つ。2008年よりハノーファー音楽演劇メディア大学教授を務める他、英国王立音楽院のプロフェッサー・イン・レジデンスとして後進の指導にあたっている。
ホルン/福川 伸陽
−私は彼をこう称える。素晴らしい演奏家であり、芸術家だ−リッカルド・ムーティ
−天賦の才とカリスマ性を持った音楽家である−パーヴォ・ヤルヴィ
ホルンのソリストとして、世界的に活躍している音楽家の一人。NHK交響楽団首席奏者として、オーケストラ界にも貢献した。第77回日本音楽コンクール ホルン部門第1位受賞。
ソリストとして、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、香港交響楽団、NHK交響楽団、京都市交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、横浜シンフォニエッタ、兵庫芸術文化センター管弦楽団、東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団他と共演している。
国内外の重要な指揮者の信頼も篤く、ファビオ・ルイージ、クリストフ・エッシェンバッハをはじめ、故ビエロフラーヴェクなどの絶賛を受けている。
ロンドンのウィグモアホールをはじめ、ロサンゼルスやブラジル、北京などでリサイタルをするなど、世界各地から数多く招かれており、「la Biennale di Venezia」「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」「東京・春・音楽祭」などをはじめとする音楽祭にもソリストとして多数出演。
その演奏は多くの作曲家にインスピレーションを与え、福川伸陽のために書かれた作品は、久石譲「The Border」、藤倉大「ホルン協奏曲第2番」「ゆらゆら」「ぽよぽよ」「ざざざ」「はらはら」、吉松隆「Spiral Bird Suite」、田中カレン「魔法にかけられた森」、川島素晴「Rhapsody in Horn」、酒井健治「In a blink」「告別」、鈴木優人「世界ノ雛型」「モーツァルティアーナ」「Romantissimo」、狭間美帆「Letter from Saturn」「源平音楽絵巻」など数十曲に及ぶ。
室内楽奏者としては、ライナー・キュッヒル(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター)、ハインツ・ホリガー(オーボエ奏者、作曲家)などと共演しているほか、日本人ソリスト達で構成される木管アンサンブル「東京六人組」などで積極的な活動を展開。
ピリオド楽器での演奏にも力を注ぎ、バロックホルンやナチュラルホルンの演奏者としてバッハ・コレギウム・ジャパンを中心に、室内楽や録音においても欠かせない奏者の一人となっている。
リサイタルや室内楽、協奏曲の演奏は、NHK、テレビ朝日、フジテレビをはじめ、ドイツ、イタリアなどでも放送された。
キングレコードより4枚のソロCD、モーツァルトのホルン協奏曲全集、リヒャルト・シュトラウスの協奏曲第2番のライブレコーディングや、オクタヴィアレコードより多数の室内楽CDをリリースし、音楽之友社刊「レコード藝術」誌上にて特選版に選ばれている。
国際ホルン協会評議員、東京音楽大学准教授。
バス・トロンボーン/ランダル・ホーズ
ランダル・ホーズは、35年間在籍したデトロイト交響楽団を2020年秋に退団。その後2023年12月までクリーヴランド管弦楽団のゲスト・バストロンボーン奏者を務めた。
セントラル・ミシガン大学でウィリアム・リヴァードに、カーネギー・メロン大学でバイロン・マッコローに師事。
『ポーギーとベス』公演で10ヵ月間ヨーロッパをツアーした後、ウッディ・ハーマン・サンダーリング・ハードに2年間参加、タングルウッド・ミュージック・センターのフェローを経て、1985年秋にデトロイト交響楽団に入団した。
これまでにアトランタ、ボストン、シカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、フィラデルフィア、ピッツバーグ、アラバマのオーケストラと共演。サミット・ブラス、バーニング・リバー・ブラス、サイトウ・キネン・オーケストラ、クリーヴランド管弦楽団、デトロイト交響楽団のツアーにも参加した。リサイタルも頻繁に行い、室内楽では、シカゴ室内楽団、ミュージック・オブ・ザ・バロック、サミット・ブラスなどと共演。
1995年、サー・ゲオルグ・ショルティの招きで「平和のための世界管弦楽団」に参加し、以来そのメンバーである。2018年にはケネス・フックス作曲のバス・トロンボーンのための協奏曲を世界初演し、バス・トロンボーンのための多くの新作を委嘱、演奏している。デトロイト交響楽団、シカゴ交響楽団、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団とのレコーディングや、ピアニスト、キャサリン・グッドソンとのソロ・レコーディング(Barnburner、Melodrama、Belle Nuit)で聴くことができる。2014年にはナショナル・ブラス・アンサンブルに参加し、ガブリエリ(2015年)とティム・ヒギンのワーグナー『リング・チクルス』(2022年)の2枚のCDを録音している。
ホーズは、アスペン音楽祭で教鞭をとり演奏するほか、ノースウェスタン大学ビーネン音楽院の講師、クリーヴランド音楽院の教授を務め、ヨーロッパとアジアでマスタークラスを開催している。
ランダル・ホーズは、バックのトロンボーンとレッチェのコントラバス・トロンボーンを使用。

テューバ/杉山 康人

1967年兵庫県加東市生まれ。90年相愛大学音楽部を卒業。同年8月より1年間、京都市交響楽団に客演。93年には大阪フィルハーモニー交響楽団のヨーロッパツアーに同行。95年10月大阪シンフォニカー交響楽団に入団し、翌年8月には活動の拠点を東京に移すために退団。97年、新日本フィルハーモニー交響楽団に入団。98年にはR.V.ウィリアムズのテューバ協奏曲で新日本フィルと共演。99年、東京・大阪でリサイタル。2002年、新日本フィルの親子コンサートで「テューバのタビー」のソリストを務める。
03年アジア人では初めてウィーン国立歌劇場管弦楽団入団。05年ロリン・マゼール指揮のニューイヤーコンサートに出演。05年9月までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも在籍。
05年9月から アメリカ五大オーケストラのクリーヴランド管弦楽団に入団。ブルックナー4番、5番、7番、8番、9番のレコーディングをする。
14年6月カリフォルニアのソノマにてナショナル・ブラス・アンサンブルのメンバーとしてガブリエリ・プロジェクトに参加。指導者してクリーヴランド音楽院で後進の指導をする。日本では相愛大学の客員教授を務める。インディアナ大学、マイアミ大学フロスト音楽学校、サンフランシスコ・コンサバトリー等、アメリカ国内でマスタークラスを行う。
第12回日本管打楽器コンクールのテューバ部門第1位受賞、東京交響楽団と共演。これまでに武貞茂夫、緒方文則、故唐川集三、ロバート・トュッチ、レックス・マーティン、ロナルド・ビショップ各氏、室内楽を呉信一氏に師事。
室内楽/呉 信一
大阪音楽大学卒業後、大阪フィルハーモニー交響楽団に入団。1975年西ドイツ、デットモルト国立音楽大学に留学。大阪文化祭奨励賞、本賞受賞。大阪フィルハーモニー交響楽団首席トロンボーン奏者として、20年間にわたり演奏活動の後、室内楽やソロの分野で幅広い演奏活動を行っている。現在、京都市立芸術大学名誉教授として後進の指導にも力をいれている。
関西トロンボーン協会(K.T.A.)会長、ハイブリッドトロンボーン四重奏団主宰、サイトウ・キネン・オーケストラ、ジャパン・ブラス・コレクション、いずみシンフォニエッタ大阪の各メンバー、大阪音楽大学・相愛大学各講師。大阪芸術大学大学院客員教授。東京音楽大学特任教授。
コンサート出演アーティスト
トランペット/佐藤 友紀​​​​​​​
東京藝術大学音楽学部卒業。アカンサス音楽賞受賞。
97年に19歳でシエナ・ウインド・オーケストラに入団。東京藝術大学管弦楽研究部非常勤講師(芸大フィルハーモニア)を経て、ドイツ国立ハンブルク音楽演劇大学に留学。
2006年、東京交響楽団に首席奏者として入団のために帰国。
第16回日本管打楽器コンクール第1位、第69回及び第72回日本音楽コンクール第2位、第2回リエクサ国際トランペットコンクール入選、第6回フィリップ・ジョーンズ国際コンクールトランペット部門第3位、など国内外の様々なコンクールに入賞している。
これまでにトランペットを、岡田治久、杉木峯夫、福田善亮、エドモンド・コード、ピエール・ティボー、マティアス・ヘフスの各氏に師事。
17年間首席奏者を務めた東京交響楽団を2023年に退団し、現在はソロや室内楽を中心に幅広い活動を行っている。
シエナ・ウインド・オーケストラ客員契約団員。
ARK BRASSコアメンバー、BachArtistsJapan匠メンバー。
その他、スタジオミュージシャンとしても様々な映画・テレビ・CMなどの録音に参加している。
東京藝術大学、洗足学園音楽大学、尚美ミュージックカレッジ専門学校ディプロマ科、各非常勤講師。ドルチェ東京ミュージックアカデミー講師。日本トランペット協会常任理事。
指揮/伊藤 慶亮 
 どこまでもダイナミックかつ表現豊かなその指揮は、精細緻密さを併せ持ち、海外の著名ソリストからも厚い信頼を寄せられている。
 これまで国内外数多くのアーティストと共演を重ね、2019年にはOsaka Shion Wind Orchestraに世界的ユーフォニアム奏者スティーブン・ミード、ミサ・ミードと共に客演。近年では東京吹奏楽団との共演を重ね、その公演は多方面から高い評価を受ける。
 2014年より東京ファンファーレオーケストラの音楽監督を務める。
 2022年より新進気鋭のプロ奏者によるオーケストラ、The Orchestra of Tokyoの指揮者を務める。
 2023年にはイタリアで開催された第2回フレデリック・フェネル国際指揮者コンクールにおいて第2位に入賞し、国際的に活躍の場を広げている。
 アジアユースオーケストラ第20回記念コンサートツアーに参加。霧島国際音楽祭 第34回霧島音楽賞を受賞。
 教育者として千葉吹奏楽団常任指揮者、 VSOP渋谷吹奏楽団指揮者、洗足学園中学高等学校フィルハーモニー管弦楽団指揮者を務める。
 指揮を秋山和慶、下野竜也の各氏から薫陶を受ける。
 洗足学園音楽大学卒業後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科を修了しMBAを取得。多彩な知識を活かし、指揮者として音楽面の追求に留まらず、音楽団体の総合的なマネジメントを行っている。
Yoshiaki Ito / Conductor
 His dynamic and expressive conducting has been highly trusted by renowned world soloists.
 He has performed with numerous artists in Japan and world, and in 2019 he was guest conductor with the Osaka Shion Wind Orchestra along with world-renowned euphonium players Steven Mead and Misa Mead. In recent years, he has performed with the Tokyo Wind Symphony Orchestra, and his performances have been highly acclaimed in many fields.
 Since 2014, he has been Music Director of Tokyo Fanfare Orchestra.
 Since 2022, he has been the conductor of The Orchestra of Tokyo, an orchestra of up-and-coming professional players.
 In 2023, he won the second prize at the 2nd Frederick Fennell International Conducting Competition held in Italy, expanding his activities internationally.
 He participated in the 20th Anniversary Concert Tour of the Asian Youth Orchestra. He received the 34th Kirishima Music Award at the Kirishima International Music Festival.
 As an educator, Chief conductor of the Chiba Symphonic Band, conductor of the VSOP Shibuya Wind Orchestra, and conductor of the Senzoku Gakuen Junior & Senior High School Philharmonic Orchestra.
 He was trained as a conductor by Kazuyoshi Akiyama, Tatsuya Shimono, and Ken Takaseki.
 After graduating from the Senzoku Gakuen School of Music, he completed the Graduate School of Business Administration at Keio University, where he received an MBA. With his diverse knowledge, he not only pursues the musical aspect as a conductor, provides comprehensive management of musical organizations.
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